虚二次体 Q(√-p) の類数について その②
以前 のときに の類数が奇数になることを示しました.
今回は の場合を考えます.
方法は似たようなものです.
命題 1. を素数とする. このとき の類数 は偶数である.
証明 虚二次体の類数公式から を二次の指標とすると
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なので であるから
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ただし に注意.
さて最後の和は 以下の と互いに素な自然数のときのみ非零であり, そのような自然数は 個ある. ( は 関数)
とおくと
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よって命題の仮定を満たすとき類数は偶数となる. (終)
系 2. 上記の命題の設定の下で, の整数環は でない.
証明 類数が偶数より からわかる. (終)
今回はこれで終わります.
何か間違いなどがあれば教えてください.
[参考文献]