虚二次体Q(√-p)の類数から
ここでは を で割って 余る 以上の素数としたとき の類数などがどうなるか, またそこから何がわかるのかをまとめます.
まずはそのために補題を示します.
補題 1. を素数で, とし, を の類数, を の二次指標とする. すなわちルジャンドル記号である. このとき次が成立する.
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証明 まず虚二次体の類数公式から
が今回の状況で成り立つ. よって
である.
について:
ここで なので である. よって
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について:
について: からわかる. ( に注意) (終)
系 2. 上の設定の下で類数 は奇数.
証明
とおく. すると補題 より
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より は奇数である. よって も奇数. (終)
系 3. のうち で平方剰余であるものは非平方剰余であるものより多い.
証明 類数が 以上であることからわかる. (終)
類数公式をうまく使うと平方剰余数の分布などについてわかるのは面白いですね.
今回はこれで終わります.
何か間違いなどがあれば教えてください.
[参考文献]